NHK BSプレミアム バルテュスと彼女たちの関係。この番組を見るまでは、私はバルテュスという画家を知りませんでした。
番組のなかの説明では、バルテュスは「私は自分の作品を解釈したことは一度もない 自分の絵にどんな意味があるのか理解しょうとしたことは一度もありません というより作品には何か意味がなくてはならないのだろうか そう思ったから私は滅多に自分のことを話さなかった」という言葉を述べているそうです。
しかしピカソはバルテュスを「二十世紀最後の巨匠」と称えています(インターネットGoogleによると)。
確かにピカソは偉大な画家です。代表作「泣く女」は、女性のエネルギーを極限まで表現した素晴らしい芸術作品です。
女性には生理があって、やがて赤ちゃんを産んで、母親としてわが子を育てます。これは神が与えた素晴らしい女性のエネルギーです。神聖な女性のエロスとは、わが子を育てるために、人目を忍んで我が乳房を愛児に与える女性の姿に神々しさを感じます!カトリック教会がマリアを聖母と表現するのはここにあると考えています。
しかし「夢見るテレーズ」は、スカートを大胆に広げ、これから初潮が訪れる少女の下着を緻密に描いて匂うばかりに強烈にエロティックです(これが神聖な女性のエロスといわれても?)が、そこから神々しさは感じません。またバルテュスの作品は平面的で構図や色彩に21世紀の息吹を感じません。ですから、私はバルテュスの絵に興味がありません。
芸術作品の真の評価は作者の死後50年待たなければならないと思っています。
[2017/12/27 追記]
米ニューヨークのメトロポリタン美術館に展示されている「夢見るテレーズ」が芸術か、わいせつかを巡り論議を呼んでいるそうです。いかがわしいとして撤去を求める署名活動が進んでいますが、美術館は表現の自由を理由に拒否しているそうです。メトロポリタン美術館としては芸術ジャンルとしてのエロティシズムがあるなら、芸術ジャンルとしてのフェティシズムがあってもいいのではないかというおおらかな考え方のようですね!
芸術作品の真の評価は作者の死後50年待たなければならないと思っていますが、 ピカソから「二十世紀最後の巨匠」と称えられるだけあって、もの凄い画家ではあるんですね!!!