2017 ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート

「2017 ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート」の指揮者はベネズエラ出身の世界的指揮者グスターボ・ドゥダメルさんです。
今年のニューイヤーコンサートは、よく演奏される名曲がワルトトイフェルの「スケーターズ・ワルツ」とアンコールの「美しく青きドナウ」だけでは、グスターボ・ドゥダメルさん初登場でも、寂しいコンサートになりましたね!
グスターボ・ドゥダメル指揮ウィーンフィルの演奏で、メンデルスゾ-ンの交響曲第3番「スコットランド」のライブ録音(2011年12月)のLPレコード(Vinly-only release)を持っていますがリズムがシャープで、クラシック音楽にポップス感覚を取り入れた全く新しいタイプの指揮者だと感じています。

なので私が所有するCD(音色を調整してLPレコードのようなフィーリングにしたもの)から2曲を比較して、実力を検証することにしました。ワルツの演奏で新しい感覚の名演を残したトスカニーニの演奏と比較します。

[スケーターズ・ワルツ]
イタリアの大指揮者アルトゥーロ・トスカニーニが指揮するNBC交響楽団の名演(1945年録音)と比較します。
氷の張った透明で美しいスケートリンクを軽快に滑っているイメージが湧くのはトスカニーニの演奏でしようね!さらにNBC交響楽団の弦楽器の美しく澄んだ音色から、水晶のような氷の色彩もイメージできます。
ドゥダメルさんの演奏は、舞踏会で優雅に踊っているようですが、スケートリンクを滑っているようなイメージはあまり湧きませんでした。南米(ベネズエラ)出身のドゥダメルさんは子供の頃にスケートする体験も少なかったでしょうから無理もありません。トスカニーニはイタリア北部の町パルマ(イタリアの北部の冬は相当に寒いそうです)の出身で子供の頃にスケートする体験も沢山あったでしょうからね!ドゥダメルさんの演奏時間は7分40秒、トスカニーニの演奏時間は6分43秒と短くこの約1分近くの差から滑るというイメージが湧いてくるんでしょうか?トスカニーニは天才的な職人(マイスター)で、その芸術は偉大です。

[美しく青きドナウ]
イタリアの大指揮者アルトゥーロ・トスカニーニが指揮するNBC交響楽団の名演(1942年録音)と比較します。
ドゥダメルさんの演奏時間は9分40秒、トスカニーニの演奏時間は8分22秒です。
1分18秒もの差がありますが、カラヤンの演奏時間が9分38秒でドゥダメルさんの演奏時間とほぼ同じなので、模範的な演奏はドゥダメルさんの演奏でしょうね!この曲はかなりの難曲のようで、名門ウィーンフィルでさえも少しズレたりで完璧な演奏に出会うことが少ないですが、今年の演奏は完璧でした。さすがは指揮棒のバトンテクニックに優れたドゥダメルさんですね!でも「美しく青きドナウ」がオーストリアの第2国歌ならもっと高らかに歌ってほしいですね。
「歌って、歌って、どの音符も休符までも歌うつもりで歌え。歌わなければ音楽はゼロだ。」と常々楽員たちに強く要求していたと伝えられるトスカニーニの演奏は本当に歌っているので、「美しく青きドナウ 」が、イタリアオペラだったのかと錯覚させられてしまいます。人に感動を与えるのが音楽という芸術の使命ならば、模範的な静かな演奏より、人に感動を与えるトスカニーニの演奏のほうが正統なのかもしれませんね!

[2017ウィーン・フィル ニューイヤーコンサートは輸入のみアナログLPレコードが発売予定ですがアナログ方式での録音でしょうか?]

下記はサー・サイモン・ラトル指揮「ブラームス交響曲全集」の発売(TOWER RECORDSのホームページから)について
ベルリン・フィル・レコーディングスから、サー・サイモン・ラトル指揮による「ブラームス交響曲全集」が発売されます。当盤は、2014年9月にベルリンのフィルハーモニーで行われたライヴ・コンサートを、ダイレクトカット方式により収録したLPレコードです。LPのみの発売で、CD化の予定はありません。今回のダイレクトカット録音では、ひと組のステレオ・マイクで拾った音を、直接カッティング・マシーンにつなぎ、ラッカー盤に刻み込んでいます。シンプルな方法ながら、正真正銘の「生音」を録った究極のアナログ録音です。

下記はサー・サイモン・ラトルの感想(TOWER RECORDSのホームページから)です。
私は出来上がったレコードを聴いて、これは明らかにわれわれそのものであると認識しました。その瞬間を完全に捉えています。われわれの愛おしい子供たちの写真のようです。私はこれを手放すことができません。

ウィーン・フィル ニューイヤーコンサートでは、CD DVD Blu-rayは輸入盤と国内盤が作られますが、アナログLPは完全生産限定品で輸入盤だけで国内盤は作られません。デジタル製品(CD DVD Blu-ray)が主な販売製品です。
私の推察にすぎませんが、録音は共通したデジタル方式と思われます(一つのコンサートで全く異なるデジタル方式とアナログ方式の両方での録音は大変)。
サー・サイモン・ラトルが述べている、「明らかにわれわれそのものである録音」はアナログ方式によるダイレクトカット録音です。
デジタルマスターからカッティングしたアナログLPは、サー・サイモン・ラトルが述べている、「明らかにわれわれそのものである録音」とは全く異なります。

ドゥダメル指揮ウィーンフィル「メンデルスゾ-ン交響曲第3番スコットランド」のライブ録音(2011年12月)は、CDは作られておらず、アナログLPレコードのみの発売になっているので、アナログ方式による録音だったものと思われます。
このアナログLPレコードで聴くウィーンフィルの音は美しく繊細で、デジタルテレビのニューイヤーコンサートで聴くウィーンフィルとは全く別のオーケストラのように聴こえ、現在のウィーンフィルの実力の凄さを改めて認識しました。

ウィーン・フィル ニューイヤーコンサートもアナログ方式のダイレクトカット方式で是非録音してほしいですね!!!

[2018/04/10 追記]
HMV&BOOKS onlineの交響曲第3番『スコットランド』 ドゥダメル&ウィーン・フィル(180グラム重量盤LP)(限定盤)のページに録音方式はデジタル(ライブ)と書かれていますからものはLPレコードでもCDと同じくデジタルです。
確かにこのLPレコードを直接聴いてみると、デジタル的な音に私は聴こえました。全体的にこもったような音で低音部が強調され、昔のLPレコードのような鮮明な音には聴こえませんでした。私は音質を調整して昔のLPレコードのような音(弦楽器の深いざわめきや管楽器の熱い咆哮が聴こえます)で聴いています。これからは、新しく販売されたLPレコードの感想は、直接LPレコードの音を聴いて判断することにします。

About 管理者

昭和49年日本大学理工学部数学科卒業。さすらいのSEである。卒業ゼミで数学科宇野教授から君は頭はいいが世間知らずだと言われる。「大きいところで尻尾になるより、たとえどんなに小さいところでも頭になれ」と教えられるが、真の意味がわからず日大理工卒業後さすらいの旅に出る。あれからもう40年、最近やっと安住の場所を発見する。
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